競走部監督ブログ 

明治大学体育会競走部監督園原健弘のブログ

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競走部の新たな取り組み:ファンクラブへのお誘い!

皆様

2022年度が始まりました。今年度もよろしくお願いいたします。

 

箱根駅伝の結果を受けて、多くの皆様から有難いご指摘、アドバイスを頂きました。

 

こんな時こそ現状の課題抽出、改善改革のチャンス、そしてそれぞれ自己改革のチャンスと捉え3ケ月を過ごしました。チームの詳細な戦略は発信できません(ファンクラブメールでは発信します。)が新年度に向かっての現況報告をさせて頂きます。

 

競走部の戦略はシンプルでした。優秀なコーチをボランティアベースで来てもらって、そのマンパワーでなんとか勝ち切ってください。以上よろしく。でした。

それではもう様々な面で通用しません。

特に競技結果と言うこと以上に、学生に対して、多感で将来設計をする重要なタイミングに対する責任という面においてはとても危機感があります。

 

箱根駅伝はとても大きなイベントですが、そこのみに視点を置き過ぎて視野が狭くならないように、しっかり守るべきと思っています。

 

3年目に突入したコロナ禍、地震や豪雨などの大規模な自然災害、そしてウクライナでの新たな戦争。この不安定な状況の中で、学生は何を学び、どう自ら切り拓く力を付けるのか。少し視点を大きく持った取り組みこそ我々がしなければならないことと思っています。「そんな青臭い事を言っているから青学や駒沢に負けるんだよ!」といわれそうですが、改めて考えると、原監督や大八木監督こそそんな視点で取り組んでいるんだろうな。という思いに至っております。青学の内山部長と全日本大学駅伝の折りに原監督が日々改革に取り組んでいる様子。与えられているのではなく、勝ち取って行っている様子をお聞きし、「マネジメントの差だ!」と痛感しております。

 

昨年来計画していたことですが、学校、競走部、紫交会(競走部同窓組織)とは別の法人格を持った一般社団法人明大アスレチックマネジメントを設立いたしました。設立の経緯なども近いうちにブログで書きます。

 

社団HPは→こちら

プレスリリースは→こちら

設立インタビュー記事は→こちら

 

 

競走部は3つのチームで成り立っております。

長距離(駅伝)チーム

短距離(跳躍投擲)チーム

競歩チーム

TEAMとはある一定の明確な目的を持った集団と認識しています。それは勝利です。

そのTEAMを統括する組織としてCLUBという認識をもっています。

 

上記詳細について本日ファンクラブの皆様にメール配信させていただきました。次号は1位青学との差16分を埋めるための戦略についてメールする予定です。

 

ファンクラブも創設いたしましたので、より密にコミュニケーション取れればと思っております。ご興味ある方は是非ご入会ください。

 

ご入会は→ファンクラブのご案内 – 一般社団法人 明大アスレチックマネジメント

 

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緊急2022年箱根駅伝報告

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 

箱根駅伝では皆様からの沢山の応援、ご支援を頂き本当に有難うございました。

 

しっかり現状分析をしてブログをアップさせようと思いましたが、報告会もありませんでしたの緊急でアップさせていただきます。(昨日動画撮影しておりますので各選手、スタッフのコメントはYOUTUBEへアップいたします。)私からコメントが遅れたためか、競走部のSNSのダイレクトメッセージ、競走部メールなどにご批判のご意見を多数いただいております。基本マネージャーが管理しておりますが、学生が対応するには少し負担が大きく、目にするのも辛い、心無い内容もありますので、こちらで対応させて頂けれと思い緊急でアップいたします。

 

 

 

結果は総合14位。2年連続シード権を逃すという最悪の結果となりました。この結果は本当にショックです。昨年のシード落ちより非常に危機感を感じております。皆様の期待にまたもや応えられませんでした。

昨年は優勝候補と言われながらシード落ち

今年は5位目標、シードは必ず取ると言いながらシード落ち

ご批判を頂くのも当然の結果です。

 

皆様から頂いたご意見には紳士的に建設的に頂いたものも多くあります。その一つをご紹介させていただきます。このブログのコメント欄でいつもコメントを頂く薫風様からのものです。ずっと応援頂いております。皆様のお気持ちを代表して頂いているお声と思いますのでご紹介させていただきます。

 

園原さま
箱根駅伝が無事に終わりお疲れ様でした。
我が母校は一度もシード権に加わることもなく14位の惨敗でした。
去年の悔しさを生かして反省し、さまざまな戦略を立てて今大会に臨んだと思いますが、結果は昨年と同じ繰り返しになりました。
1区から波に乗れず、昨年の展開を見ているようです。

これから部内総括をやると思いますが、まずは園原さまの結果についての要因をご教示願います。
真なる要因を追求しないと来年も同じ結果になると思います。

自分としては戦力充実のチームが何故シード争いにも加われないのか。
A大学とは戦力的には劣っていないのに何故こうも歴然と差があるのか、今持って不思議でよくわかりません。

これらを真剣に分析しないと来年も同じ結果になることは誰が見ても明らかです。
小手先を変えても強くなりません。

A大学のように抜本的な改革、大きく変えないと、いくら有望な選手が集まっても勝てないでしょう。
勝てないということはチームの士気にも関わり、有力な高校生が入学しないことにも繋がります。
自分はそこに危惧しています。

チームを大きく変えるため、ここは恥を忍んでA大学監督より、現状のチームを客観的に見て意見をいただく等勇気も必要ではないでしょうか。

残念ながら今の競走部からはここ8年、成長が止まっているように思えます。
この間に新興の大学が力をつけており、我が母校を抜いています。
これでは一生懸命練習している選手、応援するファンがあまりにもかわいそうです。

園原さま 
率直なご意見をお待ちしています。
ご教示を宜しくお願いします。

 

上記のご意見はおっしゃる通りです。とても感謝しております。コメントのご返信もしました。

今の延長戦上では毎回同じことになる繰り返し。しっかり受け止めております。結果には必ず原因があります。要因もいくつか見えておりますが、ここでは発信出来ません。ただ、学生の頑張りが足りないのではなく、我々のマネジメントに問題があることは、昨日確認し認識しております。箱根駅伝への取り組みにあたっては、単純なスポーツパフォーマンスの向上だけでない、多様な視点での判断が必要です。特に応援して頂ける皆様の中には優れたマネジメント能力をお持ちなだけに歯がゆく感じる事と思います。

 

今回の結果は偶然ではなく必然です。流れが悪かったから力が発揮できなかったというようなものではなく、根本的に何かが間違がっているとしっかり認識しております。皆様のご意見はしっかり受け止めております。

 

選手は1年間本当にしっかり努力してくれました。その努力が実らなかった、結果が出なかったのは、私のディレクション、マネジメントの間違いによる責任大です。

 

ここからしっかり内部総括をして改革すべきはして再度前に進んで行きます。しっかり原因を分析して対策を打って取り組んでまいります。

 

大きな人生の中で、今回の4年生はこの悔しさをどこかで晴らしてくれると思います。期待に応えられない可能性もあるからと、目標を小さくしたり、過小にしたりして生きてほしくないと思っています。失敗は人生につきもの、こんな時こそしっかり前も見て、顔を上げて進む気概を見せたいと思います。また回りもこの谷に時こそ支える、苦難の時ほど支える人たちであってほしいと思います。昨日来、競走部OBからも厳しい言葉を頂いておりますが建設的に批判を頂けれと思います。こちらもしっかりと見ています。場合によってはもう応援してほしくないと思っています。

 

昨年は箱根駅伝という過大評価の情報に溺れていた感がありましたので、情報発信は控えておりました。箱根駅伝は素晴らしいイベントです。私も大好きです。人生そのものになっている人もいるでしょう。ただ、マスコミの記事の中には考察の薄い物も沢山あります。メディアの魔力に我々が学生が飲み込まれないように、常に軸をどこに置くかをしっかり持って対応したいと思います。箱根駅伝という4年間の脚光がその後の学生たちの人生をより豊かにしていけるようにしたいと思います。

 

昨日の箱根駅伝では完敗でしたが、人生では敗者にならないようにしっかり生きて行く力を明治の学生はつけていると思います。

 

人間万事塞翁が馬!いいこともあれば悪い事もあります。

 

 

ただ、あまりにも心無い言葉や行き過ぎた言葉も多くあります。我々は皆様に後ろ指をされるような取り組みはしておりません。学生にはSNSのダイレクトメッセージの受け取拒否を指示しましたが、今のところ頑張っています。

 

レースを見ながら、何かを床にたたきつけたくなるような悔しさ、苛立ちだったと思います。本当に皆様の身体から力が抜けて、心労や怒りに満ちたことかと思います。本当に申し訳ありませんでした。

 

少し落ち着いたら、敗因、対策編をアップしたいと思います。書ける範囲で!

 

一時批判して頂いたら、また、暖かい眼で応援する気持ちになったらで良いのでまた応援お願いいたします。

 

本当に本当に皆様のご声援には感謝しております。

 

皆様の今年1年のご健康とご多幸をお祈りしております。

 

                                     園原

第90回日本学生陸上競技対校選手権大会:4年生への思い

現況報告をなかなかできない状況です。

このコロナ禍の中、SNSなどの発信規制があり、部にも、個人にも規制をかけております。どうしても、体育会活動、スポーツ活動が優先されてまたは特例的に(実際は厳しく管理の上、申請許可されての活動です。)動いているように見られている傾向があり発信を自粛するように求められておりました。

現在、我々の全ての活動には、事前のPCR検査陰性が必須となっており、選手、スタッフは何回も検査を受けて活動しております。しっかり管理が出来て、回りに迷惑をかけないという確約が必須となっております。かつ、強制力をもたせずに。

駅伝関連は順調(?)に例年通りに強化出来ております。

 

そんな中、9月17日~19日の3日間、埼玉県熊谷市において全日本インカレが開催されましたので結果報告です。

 

天皇賜盃第90回日本学生陸上競技対校選手権大会

 

◆男子 1500m予選

・馬場 勇一郎 3′48″24  4着

 

◆男子 400m 予選

・橋元 優成 47″73  3着 

・野口 航平 48″14  4着

 

◆男子400m 準決勝

・橋元 優成 47″91 5着

 

◆男子4×100mR 予選

・小林 枚也

・木村 稜   39"96  3着 明大新

・木村 颯太

村松 璃久

 

◆女子100mH 予選

・石井 あや 14″53 (+0.2) 6着

 

◆男子4×400mR 予選

・野口 航平

村松 璃久   3′12″10 3着 

・石川 雅也

・橋元 優成

 

◆男子800m 予選

・堀田 聖尊 1′51″45  3着

 

◆男子800m 準決勝

・堀田 聖尊 2'00"78  8着

 

◆男子200m 予選

・木村 颯太 21″15 (+0.6) 3着

・木村 稜  21″01 (+0.7) 3着

 

◆男子200m 準決勝

・木村 颯太 20″94 (+0.9) 2着

・木村 稜  21″03  (+1.4) 4着

 

◆男子200m 決勝

 ・木村 颯太 20″92 (+1.3) 5位 明大新

 

◆男子10000mW 決勝

・古賀 友太 39'45"90  1位

・濱西 諒  41'04"29  3位

・清水 海地   42'48"76  13位

 

◆男子三段跳 決勝

・鈴木 憲伸 15m34 (-0.8)  15位

 

 

対校得点争いには、それほど意味がありませんが、数値として出るので以下の通りでした。男子トラックだけでみれば全国6位の大学です。男子総合では14位。

 

 

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この大会で長距離以外の4年生が引退と言うことになる4年生にとっては陸上人生の集大成となる大会です。大学の4年間ではなく、中学生くらいから取り組んで来た陸上競技人生の終わりの大会です。

 

特に今年の4年生は大学生活の半分がコロナ禍の中での活動となりました。短距離ブロックは昨年の3月以来、今年の夏も、チームとしての合宿は一切許可されず、更に今年はグランドの改修もあり、かつオリンピックもあったので、夏の練習はジプシー状態で毎朝、練習グランドを探すところから始まる状況。本当に迷惑と苦労をかけた4年間だったと思います。

 

昨日も、流れ解散しようと思ったら、主将の石川が、最後「集まりましょう!」ということで4年間の思いと、後輩への思いを語ってくれました。

 

今年の4年生には色々勉強させてもらいました。主将の石川は、チームへの貢献こそ個が磨かれると認識して、まさに求められる主将像をど真ん中で貫いてくれた選手でした。片や少しメインから外れたところで4年間頑張った選手達からは多くの事を学び、私の考え方が相当変化してきました。

推薦入学で入った学生にとっては、陸上競技に真正面から向き合って結果が出なくても「4年間向き合え、結果が出ないのは努力が足りないからだ!」と以前は思っていましたが、今は全くそんなことは思わなくなりました。競技を続けていくと、どこかのタイミングで自分の限界点を見つけてしまうことがあります。最初は否定しつつ、まだできる、他のアプローチ法があるかもと、模索しますが、そこから色々な葛藤が始まります。その労力はその到達点の価値と見合うのか?その労力にかける時間やエネルギーを他に使うべきでないのか?日々悩みだします。

そんな悩んでいる姿を見て、「やる気がない!」と厳しい言葉をかけたりもしました。もっとひどい場合は、「勉学を逃げ道に使うな!」などと、(競技も勉学も両方頑張れとの思いでしたが)選手から「勉強頑張る事は逃ですか?」などと顰蹙も買いました。

 

確かに、推薦入学で入ったからと言って陸上競技に縛り続けることはある意味酷な事なんだろうと思うようになりました。出来れば二兎を追ってくれ!と各方面の体裁を考えるような指導もしましたが、手建と本音を上手く使い分けて学生も頑張ってくれました。心の中では人生という大きな枠でみると彼らの方が王道!?とか思ってますが。

 

どこかで、本人達からの許可が出ればまたここで紹介したいと思います。私が「逃げ道」と言ったところで、相当頑張っている姿の報告があり。嬉しく思っています。狭い世界に閉じ込めようとしていた自分に反省です。

 

4年間の半分が、まともな活動が出来なかった今年の4年生達には感謝しかありません。グランドに途中から来なく(来れなく)なった4年生も含めて誇りに思います。

 

 

 

 

 

東京オリンピック陸上開幕

東京オリンピック陸上競技が30日から開幕です。

明治関係は競走部OBの高山選手が110MHに出場します。

競歩の古賀が補欠選手としてファイナルコンファメーション提出期限まで調整しております。

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7月に行われた法政との対抗戦の閉会式で中川部長が、「法政大学からはOB含めて多数の選手がオリンピックに出場します。明治大学も70年以上の長きに渡って戦ってきた仲ですしっかり応援させていただきます。」と。対抗戦の意義はこんなところにもあるのだと感じたお言葉でした。

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八幡山グランドで練習をする仲間としては、旭化成の相澤君、TWOLAPSの新谷さん、卜部さん。

 

旭化成には色々お世話になっているし、新谷さん、卜部さん、横田君は明大サポート基金にも寄付をしてくれるし、縁の深い選手の出場は嬉しい。

明治の選手も近くで練習している選手が世界と戦う姿を見て大きな刺激を受けると思います。

 

競走部では継続的にオリンピック選手を輩出できるようなクラブになろうと強化、環境整備をしております。

 

頑張れニッポン!

関東インカレ1部復帰出来ました。ご声援有難うございました。

この緊急事態宣言下、第100回関東インカレが5月20日~23日の4日間、相模原市において開催されました。まずは開催にご尽力、ご協力、ご支援、ご理解頂いた皆様に心より御礼申し上げます。

 

この4日間、全国各地で応援頂いたOB、OG、校友、学生、ファンの皆様、有難うございました。SNSやメールなどで皆様の想いはしっかり受け止めております。大きな力になりました。

 

みなさまのご声援のおかげもあり2部で総合2位にとなり1部復帰を果たすことが出来ました。

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明治で陸上競技をやっていた者には2部落ちはあり得ないことですので、本当にOB/OGの皆様、学生、ファンの皆様には申し訳ない気持ちでおりました。申し訳ないと言っても胸は張っておりましたが、ずっと心に棘のような物が刺さっておりました。

 

一昨年2部落ちしてから、グランドには2部の総合成績表や入賞レベル表が貼ってあり、「総合で90点とらないと1部復帰は出来ないな~!」と全部員認識はしておりました。

ザクっと、短距離で50点、長距離で20点、競歩で20点というイメージは持っておりましたが、当初は全く現実的な数字にはならず、多くの皆様から「1部にはしばらく上がれないね~!」などと言われておりました。

結果をみると、短距離56点 長距離21点 競歩18点で100%の出来でした。

90点取って1部に上がれなければしょうがない!というチーム力です。

 

戦前は1500Mの佐久間の故障欠場もあり、レベルの高い2部の長距離でここまで得点を積み上げることが出来るとは思っていなかったので、短距離がいかに+αを出してくれるかとう思いで臨んだ大会でした。

 

事前の明スポの出場メンバーインタビューを読んで、各人が現在のチーム状況を理解して、こちらが思っている以上に「自覚と責任」を持ってこの大会に臨んでくれていたので、どんな結果でも受け止められる状況でした。特にこのコロナ禍では結果優先で何をしても良いという状況ではないので「あり方や振舞い方、何をするべきなのか、何が出来るのか!」をそれぞれがしっかり考えていてくれました。

 

初日にいきなり、苦戦が予想されていたハーフマラソンで小澤が5位入賞、丸山、漆畑も入賞こそならなかったもののしっかり走ってくれたのがチームに勢いをつけてくれました。

 

個別の戦評はまた少しづつアップ出来ればと思いますが、特筆したいのは、村松(200M)、堀田(800M)、佐藤、鈴木(三段跳び)の入賞です。彼らはスポーツ推薦でなく一般からの入部で活躍してくれた選手です。堀田は村松が体同連からスカウトしてきてくれて昨年から競走部に加わってくれたメンバーです。ちなみに高校時代は競歩選手でした。

石川主将はじめ今の4年生が1部に上がるためにはどうしたら良いかと、精神論ではなく具体的に行動してくれたことに感謝を通り越して、敬意です。昨日ホテルから競技場に向かう車の中で村松にはその話しはしました。「本当に君たちがいなかったらここまでこれなかった。」と。

得点表をみると全ての得点が昇格に寄与しています。それぞれが貴重な1点です。みんなよくやってくれた。

 

競走部はこの後、個人レベルの戦いと最大目標である駅伝への強化となります。

聖人、手嶋の走りを見て、今年は勝ち切るということにしっかりこだわって勝負強さが出ていると思います。駒沢には先着されましたが、聖人は対校戦の戦いの走り(早い段階で入賞を確定させるために自らペースを作りました)に徹し、いいペースメーカーにされました。個人の勝負に拘れば勝てたと思います。

 

昨日4日ぶりに自宅に帰って家人に「明治1部復帰できたよ。」と話すと、「明治2部だったの?だっせー!」と言われ、その通り!と納得。喜ぶような結果ではなく当然の結果だと冷静になりました。

 

毎朝6時から競技場に詰めてくれたマネージャー陣、石川主将のチームをまとめる力、出場できないからと腐ったり、斜に構える(私が一番嫌いなこと)ようなメンバーなくチーム一丸となって取り組んでくれてことが一番嬉しいことです。学生やスタッフが一生懸命取り組んで求める結果が出たということが嬉しさに拍車をかけます。更に昨日は多くの皆様からラインを頂き、一緒に喜んで頂いている様子をお聞きして、嬉しさも倍増します。結果は大事です。

 

すでに、昨日から1部残留に向けて動いております。

タカヒロコーチと「今年は何点で残留?」「20点ですかね~!?」と会話しただけですが。

 

 

また、こうした競技会で各大学のコーチ・監督と色々お話しさせてもらい、私のライフワークである競歩の大学レベルでの普及、強化の話しもさせてもらいました。今回ライバルで最後まで激しく争った大東文化大学のスタッフとサブトラックで、「競歩の選手取ってくださいよ。」とお願いしたところ、翌日にTwitterで来期より「競歩ブロック作ります。」と。このコロナ禍ですが、リアルの場があることは本当に有難いことです。ちょっとした雑談や立ち話し、不要不急の中に大きく発展するヒントやきっかけがあるとつくづく思います。

 

関東学連が相当厳しい感染対策で運営してくれました。無観客、スタッフも人数制限、入場時の検温、健康管理チェック。昨日は暑かったので入り口で体温チェックに引っかかる選手が続出でした。駅から歩いて来たり、厚着してたり、直前に食事したりしているとすぐに規定体温にひっかかります。実は聖人も昨日はひっかかり、入場するまでに時間がかりましたが、こうしたハプニングや想定外のことにも対応できる強さも頼もしく見えました。2部から1部への復帰という挑戦で学生たちが大きく成長してくれたのを肌で感じた4日間でした。

 

多くの皆様のご声援は本当に励みに、力になりました。有難うございました。

引き続きがんばります。

 

 

 

 

 

2020年度明治大学卒業式 競走部員へ贈る言葉

本日3月26日(金)明治大学の卒業式

競走部員も出席する者、しない者、それぞれの卒業式となりますが、制限された形ですが開催されることは喜ばしいことです。

 

事前の予定では競走部の大保がスポーツ表彰時において代表して登壇する予定でしたが、規模が縮小され中止。

佑樹駅伝監督に司会者に読んでもらうプロフィール紹介も作ってもらって提出したのですが、お蔵入りになったのでここでご披露!

 

『大保さんは、体育会競走部に所属し、長距離・駅伝選手として活躍されました。4年時には全日本大学駅伝3位に貢献、箱根駅伝では区間賞を獲得。記録も歴代2位の好記録でした。大保さんの益々の活躍に期待します。』

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本来、卒業式の前日に行う、競走部の歓送迎会は今年も中止にしました。

卒業生、新入生、新入生の保護者の皆様のそれぞれの門出を一緒にお祝い出来ず残念です。申し訳ありません。

 

【卒業生へ贈る言葉】をここで書きたいと思います。

大学HPやyoutubeなどで素晴らしい皆様が、贈る言葉を沢山述べてるので、是非しっかり読んだり、見たり聴いたりしてほしいと思います。

その方たちのように、高尚なことは言えませんが、私の経験などから少し思いを綴らせてください。

 

明治大学の卒業、競走部の卒業、本当におめでとう。

この1年は歴史上でみても、もちろん皆さんの生きてきた人生の中で、最も過酷で制限された1年間だったと思います。

自由に動けない、目標としていたことがなくなる、先の見通しが立たない。不安感や抑圧感、喪失感、平時では時としてしか感じない感情がベースとなって支配し続けた一年だったと思います。

 

この苦しい中、良く頑張った、この困難を乗り越えたから君たちの前途は洋々だ!なんて言うつもりは全くありません。(よく頑張ったけどな。本当に!)

 

社会に出たら、もっともっと色々な困難な状況にぶち当たると思います。はっきり言えば競技の世界の方が相当楽です。

 

思い描いた通りに行かないのが普通です。夢と現実の狭間でいつも選択を求められる事になります。競技での失敗なんか大したことなかったと実感することになるでしょう。君たちの保護者の皆さんが、我々をご支援してくれている皆さんが、どんなに頑張って生きているかを実感することになるでしょう。

 

社会に出て、やっばりこの道は違うと修正することも、こんなもんか!?と妥協することもあるでしょう。

そんな困難に状況になっても、驚かないでください、落胆しないでください、悲観的にならないでください、「きたきた!こうなることもあるよな。」と前向きに捉えてください。逃げないでください。

もし自分のミスでそんな状況を招いたのなら、ミスを認めて謝罪してください、自分の力不足ならプライドを捨てて謙虚になって力をつけてください。

逃げたり、他者のせいにしてうまくいくことはありません。「何があっても逃げない」。その方が結果的に早く目的地にたどり着けるし、楽だよ。

変なプライドがあったり、明治という肩書や、競走部、箱根に出た、とかオリンピックに出たとか。力にもなるけど足かせにもなるからね!

 

「前へ」明治大学のスローガンです。

学長も、理事長も贈る言葉の中で使っています。私なりに具体的にアドバイスします。

「挑戦してみれば!」「失敗したっていいじゃん!」「逃げないよ!」

ファストリの柳井さんの1勝9負

秋元康さんだってヒット曲の裏に何千のボツ曲

落合陽一さんかyoutubeで言ってた論文を何本だしたか

 

みんな失敗しながら成功していきます。

 

このコロナ禍でどんどん新しい価値観や生活スタイルが出てくるでしょう!人生の成功のロールモデルは沢山あります。

狭い世界の価値観や同調圧力の中で生きていってもいいし、羽ばたいてもいいと、思います。

ただ、多様な価値観や大きな世界があることだけは知ってください。その上で選択してほしいと、思っています。

 

体育会や競技スポーツの世界は割りと狭い価値観や世界に閉じ込めがちです。そんな中でも我が競走部は広く世界を見せて来たつもりですが、どうだったでしょうか?

 

卒業してしばらくは、自分の生活の基盤を作るのに必死で、競走部のことなんか忘れるてしまうこともあるでしょう。会費が払えなくて敷居が高くなって、自分のキャリアから消してしまうこともあるかもしれません。それでも我々は応援してるよ、いつ戻ってきてもいいように低く広く開けてるから、いつでも八幡山に来てください。

 

正月の箱根駅伝や、インカレや日本選手権での後輩たちの頑張りには君たちの大きな力があったことを実感させる事が出来るように頑張ります。

 

贈る言葉が楽観的でなくてすまん。一緒に頑張ろう!

 

 

 

 

短距離ブロックは今年は合宿が1回も出来ず、春合宿も八幡山での通い強化練習に。

その時に卒業生が集まってくれて、外でお弁当食べながらのお別れ会。

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スポーツの価値?日本選手権20KM競歩:競歩に何を求める?

久々の更新となります。

2月21日(日)神戸六甲アイランドにて第104回日本選手権20KM競歩大会が開催されました。結果は以下の通り

 

古賀友太 1:21:55 9位

濱西諒  1:22:34 10位 自己ベスト

村尾宥稀 1:24:41 16位

 

 

目標には少し届かない成績。

優勝した山西選手は世界チャンピオン、2位に高橋、3位の池田と、現在の世界1,2,3位と言える選手達です。

古賀の目標としてはこの一角を崩しての3位以内。スタート直後から先頭集団を4人で形成してレースは進めましたが、力及ばず上位3名との力の差を見せつけられました。

濱西はやっと20Kmのレースをまともに歩けたレース、合格点。

村尾は学生最後のレース、試行錯誤を繰り返した4年間、よく頑張った。

それぞれ反省点、課題を明確にして、次に向けて動き出しております。

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リアルで会う事は大切です。生でしか感じられない事。雑談の中で出てくる貴重な情報、本音。

先般の森さんの発言やその後の新組織委員長人事など流れを見たり、現場で色々な方とお話しさせて頂く中で、スポーツの価値は?競歩とは?みたいな事をうわべではなく真剣に考えだしました(今までも考えておりましたが)。

 

日本競歩、世界でNo1~No3の力がありながらも、その価値が認められない。認められないという言い方をもっと簡単に言うと、人気がない。実力は認めてはいるけど、興味がない、見たくない。あるマスコミの重鎮が「競歩の記事はアクセスが少ないんですよね。こんなに強いのに。」と。

 

現代のスポーツは「見てくれる事」が大切。やることよりも見ていて楽しい。見ていて興奮する。見ていて心地よく感じる。共感して応援出来る。この価値を高める努力を競歩界はしてこなかった。強くなれば見てくれる、人気が出る。と。

三浦コーチが「政治家さんの後ろにくっついて成長して来た経緯もあって、内側にいる私たちが外側の人たちを巻き込んでいく力をつけてこなかったところもあります。」と語っていました。内と外、両方の立場にいた私は本当に恥ずかしながら「その通り!」と。強化のみが種目繁栄の必要十分条件と思っていましたから。

 

競歩は イタリア、スペインなどのヨーロッパ勢が弱体化するとともに種目の存続も危ういような状況で、種目の距離変更も決まりました。テレビ的には2時間程度で終わる。男女同じ種目が並び立つ。がオリンピック種目としては必須。

 

競歩発生の起源は諸説ありますが、軍事教練の一環で発展したとも言われています。また車などがない時は長い距離を日常的に自分の脚で歩いて移動するニーズは非常に多く、特には伝令のような通信機能を人間の移動によって得ていた時代には、とても重要な資質と評価されていたのでしょう。

オリンピックでもマラソンより長い最長の距離(50Km)を競うことに意味があると、個人的には思っておりましたが、パリ五輪からは35Kmになりそう。

こうなると競技そのものの起源からの価値ではなく、必須である「見られる種目としての価値」、プラスαを提示しないと、生き残れそうもありません。

 

視点を少し拡大すると、学校の部活や大学体育会もスポーツ(自主的・遊戯性が大切)というより、集団的規律を求められたり、矛盾や理不尽を飲み込んで指導者(リーダー)の言う通りに動く人間の養成所としての機能が大きかったでしょう。まさに構想と行動の分離を求められた中で日本のスポーツは発展してきた歴史があります。

 

その過去は否定するものではなく、高度経済成長期は、とにかく何も考えずリーダーの言う通りに動け!が求められ、その通りに動いていれば自分の生活も良くなり、経済や社会も発展してきたのでしょう。その時代の忠誠的な行動が大きく評価される時代でした。そんな人材を作るのに体育やスポーツは使われていたことは事実でしょう。そしてその時代では非難されるようなものではなく、とても崇高で素晴らしいプログラムであると評価されていたと思います。

 

そんな考えや行動は我々の中にまだまだ残っています。残っているというより、圧倒的価値観としてまだ存在しています。ただ、今はこれじゃない!と分かっていても実際に行動出来る人、無意識に行動してしまう人。がいます。

下の写真は、練習後の古賀と私の会話している風景です。説教している訳ではありませんが、こんな感じです。現実はこの写真のイメージではなく、フラットな組織と思っていますが、お互いに染み付いている部分はあります。ただ個人的には「いつも上から目線だよね。」とは言われますが。

現役の時にメキシコで合宿していると、メキシコ人が我々がコーチに直立不動で指示を受けている姿を見て、面白おかしくマネして来ました。彼らには違和感があったのでしょう。

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これは、体育会のみならず日本の社会全体を無意識に覆っていると思います。

先般の森さんの発言やその後の組織委員長人事などもまだまだその名残があると思います。狭い組織や価値観の中でNO1になることだけではなく、多方面での経験や実力があり、多くの価値観の存在を知って、今何を選択するべきなのかを持った人。が必要とされる時代でしょう。

 

 

スポーツの価値

 

「我々の頑張る姿を見せてみんなを勇気付けたい、元気を与えたい。」などと偉そうに言ってきましたが、実は勇気や元気をもらっているのは我々の方で、なかなか「本質的にこれだ!」という価値を見出せないでいます。

 

ひとつは映画やドラマ、舞台のような、非日常を感じさせるようなコンテンツを提供すること。価値観が多様化する中で、出身地域や所属で連携意識が結ばれ連帯感や共感が生まれること。このくらいは想像できます。

 

さて競歩は?

オリンピックレベルになれば「日本」というくくりで興味も出るでしょうが、平時ではどうやって価値を創造するのか。健康、地域作り、この辺りで何か価値を創造出来ないか、三浦コーチと模索し始めました。

 

箱根駅伝という圧倒的な成功事例に近くで関わりながら、その成功をなかなか他に転用出来ていない現実。明治大学体育会競走部は総合陸上競技の中で箱根駅伝を捉え、

豪副監督も、佑樹駅伝監督も、駅伝の強さで競走部全体を底上げしたいという強い意識を持っています。今年度はこのコロナ禍の中で「スポーツの価値」存在意義などが問われて一年でした。

 

とてもいい環境とスタッフ、選手、関係者に恵まれているの色々考えて動いて行きます。